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システム内存在の不可能性の認識、及び全体性の恣意的生成の可能性について
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人の関係性は信頼の上に成り立っている。関係が良好であるという信頼の元に、コミュニケーションは積み重なり、ひいては見知らぬもの、未知なものへと開かれていく。信頼がなければ人は“他者”に対するコミュニケーションへの動機を失い、自閉した存在へと堕する。ゆえに良好な関係性への期待は健全な社会にとって必要不可欠なものだ。これがなければ、人は過度に保守化したり、偏執的に永遠のものを求めて停滞してゆく。自分とは異なるものへの不寛容につながり、ひいては排斥主義へとつながっていく…。

などと大層なことを考えたのは、先日こんな出来事があったからだ。ふらりと立ち寄ったコンビニでこんなものを見つけたのだ。


チョコレート効果 カカオ99%

しかもこのチョコレートには、こんなことが書いてある。

(注)非常に苦いチョコレートです。お口で少しずつ溶かしながら、又は甘い飲み物と一緒に召し上がることをお勧め致します


挑発だ。これは明らかに消費者を挑発している!こんな文言を見せ付けられた日には、黙っている訳にはいかない。もう条件反射的に棚からふんだくって購入してしまった。いや、言い訳するわけではないが、なんやかんやいっても甘いものには目がないのだ。


……甘かった。いや、チョコレートがではなく考えがだ。苦い。本当に苦い。苦さにおいて一切の妥協がないくらいに苦い。あの広告に嘘偽りがないことを確認しつつ、手元に残った板チョコを前に頭を抱えてしまった。

さてこれをどう処理するのか。

ここで問題なのは、ただこれをゴミ箱に捨ててしまえば良い、という単純な事ではないところにある。一番重要なのは、チョコレートとの甘い信頼関係を損なってしまった、これに尽きる。こんなことでカカオ嫌いになってしまっては、これから先何かとてつもない不利益を被るに違いないのだ。それは非常にまずい、何とかしなくては。そこでこの関係を修復すべく、いろいろなレシピを考案して試してみた。


まるごとバナナチョコ。


柏餅チョコ。


チョコまんチョコ。

……アホだ。アホ過ぎる。我ながら訳がわからない。もっと抜本的な解決方法を考えなくては。そこで、画期的なレシピを求めてネット検索をしたところ、こんな記事を見つけた。

チョコレートの語源・由来
チョコレートの語源は、メキシコインディオで「苦い水」という意味の「chocolatre(ショコラトール)」。ショコラトールは、メキシコ原住民の間で薬用飲料として飲まれていた香辛料を入れた飲み物で、固形ではなく甘くもなかった。


人が何かに対して不快感を抱くのは、各々がイメージとして持っている“こうあるべき”姿からその対象が逸脱しているときである。それを是正するには、その対象を修正するか、もしくはイメージの方を変えてやればよい。つまりここでいうショコラトールとチョコレートとは別物であることを証明し、チョコレートの復権を図ればいい。今この手にある板チョコはチョコレートではなくショコラトール。これでいいはず。

そこでこの考えを基に、早速ショコラトールなるものを作ってみた。手元にはちょうどシナモンがあったので香辛料はこれで大丈夫だろう。湯煎で板チョコを溶かし、牛乳を加え、シナモンを適度に振りかけて一応の完成を見た。



飲んでみた。もちろん、お世辞にも美味いとは言えない。例えるなら、牛乳で多少まろやかになった苦みほとばしる流動体的な何かだ。ちっとも例えになってないが、しかしそんなことはこの際関係ない。
こうしてチョコレートとの健全な関係を取り戻し、カカオへの揺ぎ無い、甘い信頼関係を取り戻すことができたので、とりあえずは胸をなでおろすのであった。
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性別:
男性
自己紹介:
★座右の銘
どんな愚行や自傷行為も、面白ければすべてよし

★本ブログのモチーフ
システムの中にいるものは決してシステムそのものを変革することはできない。システムとは、システムの内外を隔てる境界の存在のことであり、変革とは境界の外から内部を指し示す恣意的行為である。
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